自覚夢と明晰夢の記録 (前ファイル集よりの編集版)ページ1

11-1. 居間のなかに仰向けに横たわっていたところを、何かのきっかけで目を覚まして起き上がったような感じ。室内は暗いが、周囲の様子をみわけることはできる。非常に静かで、11-2. 意識的。夢をみていることに気づいたが、それが部屋の反対側にある不思議な青い光をみたせいなのか、光をみて夢だと気づいたのか、判然としない。11-3. その光は蛍光色の輝く点を中心として淡い光を発するようだった。その色彩は見慣れない、独特なもので、普通の生活のなかでみるどんな光よりも深くて、美しいと感じた。光をみつめるうちに注意をおこした。周りの光景をより具体的に浮かび上がらせようと意識を向けていくにつれて、室内の像はくっきりとした。床に視線を移すと、脱ぎすてられたようにパジャマが一着あった。すべては固体で、灰色っぽくみえた。11-5. ほかに何かみつめるものはないかと探して、ふと思い付き、自分(わたし)の両腕を持ち上げて、こたつの板の上に乗せてみた。たしかに自分(わたし)の腕のようだが、焦点の合わないまま眺めているようで、かなりぶれていた。 1998年(月日記録なし)


ベッドの足元のほうに注意が起こり、空間を意識しつつ(私は)肉体から離れる。そこからみた限りでは 12-1. ベッドの向きが違っている。いつのまにか室内と外とを隔てる窓の傍にいて、ガラスを潜り抜けようとしている。 12-2. 押し戻されるような、弾力に近い感触があり、力んでいるせいだと思って、気持ちを落ち着けて、以前やったように自身の重みで倒れかかる感じを意図しながら、 12-3. 半ば外側へやんわりと吸い出されるようにして抜けた。2階の高さから眺めてみると、家々の並びは普通にみえるが、自身縮んでしまったかのごとく、構造物すべて何となく普段よりも大きいように思える。空気はとても澄んでいるようで、屋根家々の向こうの空に、 12-4. 美しい青色の星が2つ3つ光を放っている。じっとみていると、小さな星々から離れたところに、月ほどの大きさ地球に似た星が浮かんでいて、にじむような淡い反射光に包まれているのがわかった。音ひとつない、まさに静寂の夜。 12-5. 見下ろして路上のほうに視線を向けてみる。高さに不安を感じて、一瞬、足踏みをためらったものの、おもいきって飛び下りて、落下というよりは、軟着陸した。ちょうど別の家の壁面の前に下りたので、興味半分にその内側へ入ってみようと思って、また身体ごと壁に向かって寄りかかるようにしてみた。あまり抵抗感なかったものの、 12-6. 視界が真っ暗闇になってしまったので、どうしたらいいのかわからなくなった。 1999年3月12日


13-1. コンピューター映像か、ジオラマ模型のような、小さな町のセットを見下ろしている。プレハブ仮設住宅の集合に似て、一階建ての単純な造りの家々が整列していて、 13-2. 配置を変えつつあるようだ。 13-3. 私はそのうちの一軒の内部と思われる部屋にいて、窓外を眺めようとしている。室内の様子にまったくおぼえはないが、 13-4. 家具類など、ごく自然に置いてあって、生活感がある。 13-5. いつのまにか屋外の狭い通路にぽつんと立っていた。しかし両側の家々の並びを奥に向かってみていくと、なぜかどこにも壁は無く、 13-6. それら屋根以外は全部アルミサッシの窓らしいものによって囲まれていた。しかもどこにも住人の気配ひとつ無いので、寂しいような、不気味な雰囲気に包まれている。とにかく早くそこから出たいと思った。

あてもなく歩いているうちに、どこか空虚な気分の漂う、都市郊外によくありがちな人工的な公園地帯といった感じの場所に出た。 13-7. 自動車道に沿って進んでいくと、反対側から、30歳代くらいにみえる、背の高いやせた女がひとり、ゆっくりとこちらに向かってきた。その顔は無表情で、特に敵意を感じさせるわけでもないが、 13-8. 僕は急に、不安というよりは理由のわからない恐怖に駆られて、すぐ近くで野球のユニフォーム姿で何かやっている少年たちの横をすりぬけるようにして、上り坂の手前の段差をあわててよじのぼり、 13-9. 林沿いの路に入って逃げようと試みた。

次に気づいて、薄暗い路地の入り口らしいところで、横には映画俳優ニコラス・ケイジにとてもよく似た顔の男がひとり現われていて、特に親しみを抱かせる風でもないが、べつに警戒することもないといった気安い表情で、 13-10. “夢の中での照明の変化について、教えてくれないか?”というような意味のことを僕に向かって訊ねた。私は、何かがあきらかになりつつあるのを感じながら、 13-11. 目の前に置かれている、一見すると鶏の卵の殻の質感をもつがやけに大きくて上下に細長いロールパン状に歪んだ、奇妙な物を眺めて、それを持ち上げることができるだろうか、と考えた。ひょっとすると、自分(私)はいま夢をみているのかも知れない……。まだ判然としない意識のどこかでそう疑って、手に持った物(卵のようなオブジェを持ち上げたのかどうか思い出せない)を確かめてみた。すると、湯呑み茶碗のような形、その全体的には白っぽくて陶器かプラスティックらしい材質の表面に、ごつごつとした岩肌みたいな突起の集まりが浮き出ていて、 13-12. それぞれの突起の先端だけが柔らかな緑色を帯びている。私は半ば確信的に、もし夢をみているのならこれを変形させることができるに違いない、と思った。その物体を両手で支えたまま、指先に力をこめて試してみる——湯呑み茶碗のようなそれは、特に抵抗感もなく、ぐにゃりとねじ曲がった……ついに成功した。私はようやく、すべてを夢だと確信することができたので、なるべく興奮を抑えて他のものをみようと思った。周囲を見回したりしなくても、光景がまだそこに保たれている。私は物体を握っていた指を離して、左の掌を意識的にみつめた。けれども、それは面白く奇妙なことに、 13-13. まるで手の形にくり抜かれた白い紙か何かにただ掌の皺(線条紋)が描かれただけといった薄っぺらな頼りないもので、肉体の一部とは思えない。(私には)ちょっとショックがあったせいか、それともひとつの実験が成功したのでもう十分だとおもったためか、ゆっくりと夢の感覚からさめていき、 13-14. その中間状態をずっと意識しながら現実へとフィットした。 1999年8月25日


[6:00、枕元の時計のアラーム音を聞いたのを覚えていた]。 14-1. (想像で)昔ポルトガルのある村で起こったという特異な現象(大勢の人々の頭上で太陽が放射状の光線を発しながらものすごい勢いで回転し、色を変化させて飛び回ったという、“奇跡”伝説)のことを、ぼんやりと想っていた。思考ではなく、単に“ぐるぐる回転する光を放つ白い輝き”を脳裏にイメージしていただけのことだ。 14-2. が、そのうち、まるでイメージが音を伴っているごとく、風を切るような、鈍い、律動的な響きが起こり、眠気のなかで一瞬、大きく迫るので、どきっとする。その、イメージ自体に呑みこまれていくような感覚が、どことなく以前の体外離脱的知覚の始まり方を連想させたので、茫とした感じと軽い緊張感との狭間で、あえて、意識の点だけを身体から分離させてみようと試みた。 14-3. (以前に感じたような)肉体から離れたという感触はない。ただ、浮いている気がして、視覚の働きを意図してみる——光景がいつ、どんな風に展開し始めたのか分からない。気がつくと、薄暗い室内の、ベッドの上らしい……貴重なチャンスとわかった。 14-4. 私は右腕を上げて、その肌が室内を微かに照らしているのと同じ(切れかけた豆電球の灯りをさらに弱くしたような)光を受けて目の前に現われるのをみた。完璧な形を保っている。掌の皺に注目してみる。特に違和感はない。自分の肉体よりもわずかに上の宙に、軽くあぐらを組んだような体勢で浮いている。暗いオレンジ色に染まったような腕をみていると、 14-5. 一瞬後に、どう変化したのか、その親指の向きと付け根の形が違っており、どこか猿の手を想わせる。 14-6. 少し上昇して、視線を真下に向けてみると、白い寝具にうつ伏せになって眠る裸の男(横顔は私自身のそれの様に思えなくもないのだが、なぜか頭にまったく毛がなく、全体にすべすべとした清潔そうな感じ)。浮いていられるのなら、この際、部屋を突きぬけてやろう——更に上昇して天井すれすれのところまで接近すると、板の木目がぐんと視界に迫り、けれども越えることができない。ある一部分では“これが既成常識の影響なんだな”と分かりながらも、“こんな試みの繰り返しに時間を割いていられないだろう”という焦りのせいか、あきらめて普通に慣れたやり方で部屋の戸を引いて、窓際に寄り、目の前のガラスをくぐり抜ける。抵抗感がない。しかし、表の景色を見下ろして驚いたことに、道路が普段の5倍〜6倍は深いところにあり、降りようにも怖くて決心つかない。なるべくゆっくり着地しようと意図しつつ、そっと(肉体的な跳躍だったのか意識のポイントだけが跳んだのか定かでないが)路上に降り立っていた。 14-7. すると、目前に、年の頃30代後半か40代初めにみえる、薄い頭髪を真横にすいた男が近づいてきて、少し血走ったような真剣な眼を向けて(挑発するというより、ただ厳しく)、突然“私はお前の体が欲しいんじゃない”と、否定的な調子で言い放った。 2000年4月18日


[なにかふつうの夢をみている途中で——] 15-1. それは身体を回転する感覚によって始まったようだった。(立ったまま)普通の肉体感覚を伴って右回りに2回〜3回くるくると回ったら、別の光景が現われた。 15-2. ‥‥いったん醒めかけて、もう一度、回転を試してみる。今度は、初めに右回り、それからあえて左に軽く回り、変化を確認する。

15-3. 暗い狭い室内の印象、大きな一枚窓を通して、録音用ブースのような部屋をみることができる。そちら側は妙に明るく、床から何か計器類の付いたような何本もの白塗りの金属製ポンプ装置らしい構造物が立ちあがっている。それらの形は消火用水栓か、ビルディング内の管理設備を想わせる。 15-4. 夢みていることに気づいていて、私は肉体感覚とともに窓を通りぬけようとして、空中を漂うようにくぐりぬけて(障壁を透過する感覚はほとんど無かったよう)、その室内に入り込む。勢いでゆるく浮かび上がり天井を越えようとしたが、物理的限界と思い込んでしまったせいか、すんなり通りぬけることができない。 2000年10月4日


私は離れたところにあるコーラの缶を“引き寄せる”ように私の掌に取った。ぴょんと飛び跳ねて、私の掌に収まったのだ。それは、最近のネック部分の細い缶ではなく、350ml用の缶のトップの縁が傾斜したタイプだ。もういちど繰り返してみた。この手を缶のほうへ向けて、意識を集中しない、というか、力んで念じるのではなく、缶のほうから自然に近づきたがるような、何かを意図するかのように、ある種のコントロールを誘うのだ。私はそのやり方を“わかった”ような気がしたが、この記述がやはり不完全であるように、言葉で説明できない感覚だと私は思った。 2005年3月19日


25-1. 室内で、卓に向かって(わたしは)何か紙に書かれたものをまとめている。が、夏のようにトランクス一枚だけの裸の姿だ。左の背後にある窓を見ると、窓の戸は開いていて外は夜みたいに暗い。

25-2. 薄暗い(灯りのない)室のようなところの奥のコーナーに、書棚がいくつも並んでいて、一面に、何か雑然と書類か紙束のような物が詰まっている。 25-3. 夢だと思っていて、そこで誰かに教えるように“夢だということをどう証明するか”と、青い帳面をぬきだして(ふたつの縁をひとつにつなげるように両手で持つ)、ひとつの本の両側に引っ張ってモチを伸ばすようにしてみようとすると、抵抗感があるかのように変わりにくいのだが、横に伸びた。

25-4. 姿の見えない声のように、誰かが“スナフキン”という。

25-5. その書棚の並んでいる暗い通路の中に、突然見かけの姿は人物みたいにはっきりしているが奇妙に暗い(男か女みたいにもみえる)影が、身動きしない頭をうつむけたような形のまま、周りをすうっとスライドするかのようにやってきて、ぴたりとまえに止まる。何か、暗くて不気味な、残像をみたかのようだ(目で追うように見たので、顔が見えないくらいの長髪で、若めの洋服姿なのはわかったが)。全体に焦茶色の影みたいだった。 2010年3月9日


[テレビ洋画放映“地球が静止した日(リメイク)”を最後まで通してみる前に、私は目を開いていられなくなった。以前みた別の映画か何かのよう(既視感)だった。私は1時間ほど寝るつもりでアラームをセットして何も思わずに寝た。

27-1. どこかの室にいて、そこから表に出たので少し注意したのだろう]。

(夕暮れ後のような青みがかった空、住宅地の通りから見たように普通に家々など並んでいるところ、夏か秋頃の高い上空によくみえるような形の妙に直線的に長くかかった灰色の雲が視界の左側にまっすぐ伸びていた。その先の路の向こうに見える低いところに、 27-2. 雲で形成された厚みのあるトンネルみたいな、こちらの正面に向いたかのような大きなお椀型のようにみえる奇妙な雲があった)。 27-3. が、それとは別に濃い茶色の奇妙な雲みたいなものがあり、振り返ってみると、誰かが路地を駆けてくる。(暗いところに濃い茶色の鷲か鷹の鳥の羽根の部分のゆっくりと肩を動かすときのような動作を想わせる)ふしぎな動きの雲みたいなものがあり、(わたし)前をみた。 27-4. 夢だ。(わたし)立っているところからすぐ左側に目を向けて、そこに白い土のようなものが地面のようにある(その表面に幾つもの丸い小石大の凸点々と均等に不規則な間隔で出ている)のを見て、(わたし)つかんでみようと思った。 2011年5月27日


31-1. ひとつの机を挟んで(私の対面)男が座っていた、机の上に広げられた一枚の紙にその男が何か書き始めた。(その紙は真っ白い用紙ではなく、薄茶色がかっていた)。その紙の底に向けられた側にはあらかじめ何か一面に書かれてあったようで、それらの文字の跡が紙の裏側に(私の目に)透けてみえた。 31-2. 鉛筆のような物を持ったその男がそこに何か大きく文字を書きだした。そのとき、どうしてか私は(これは夢だ!)と気づいた。私は右側少し前方の机に向かっているYの横顔をみた。 31-3. [彼女の髪形も横顔もそっくりそのまま10年ほど前の私の記憶のままだった。そのとき目の前にみえた物の印象は例によってリアルだった]。 31-4. 私は“おまえは(そこに)書いていろ(書いていなさい)”と私の目の前の男に留めるように言って、私はYを見ようとした。 31-5. その胸の辺りのこちら側に近い位置に付いたネームプレートに漢字で“岩-次(イワツギ、またはイワツグか)”、それから、“嵩”の字の“山”の両側に“行”が付いた形の字がみえた(“高”の上部には、“行”の間に“山”の入った形)。私はそれを“タカシ”と読んだ。その最後に“人”の字が付いていた(と私は思った)。 2011年10月28日


34-1. 私が家の玄関に入ろうとしたとき、白シャツ姿の若い男のようなものがオープンカーに乗ったような形で(どうしてか私の方をじっとみながら)その前に停まった。 34-2. 私は(気味のわるい奴だな)と思いながら「何か(私に)用か?」と私は訊ねた。その男のようなものは曖昧な口調で何か言いかけた。

34-3. 私は室のトイレのようなところにひとりで入ろうとしていた。 34-4. そこに何かが入りかけたので、私は個室の扉を内側からスライドして急いでそのノブの回転式の錠を回してロックを掛けようとした。 34-5. [あたかもそのドアの擦りガラスを通してみえたかのように]、その向こうにひとりの少年のような姿が近づいてきた(それは私の妹方の甥っ子に似ていた)。 34-a. 私は夢だということを分かっていて、彼にその甥っ子の名を呼びかけようとした。が、ノドを動かすことができなかったのでそれらの言葉通りに発音できなかった。 34-6. [その姿のすぐ隣にもうひとつの男の子のような姿があった、その甥の弟がいるのだろうかと私は思った。しかし、そこに立った彼らはどちらも白いマッシュルームのように無言・無表情だった]。 34-7. 「これは夢なんだよ。(これは夢なのです)」とそこにいる彼らに言うように私は言おうとした。 34-8. なにか扉の開かれた隙間からこちら側に入り込んできた者をみた瞬間、私ははっとした(開きかけた扉の隙間からその頭だけが傾いて私を覗き込んだかのように)、それは顔面のみ白塗りの、両目尻に古風な化粧されたような若い女の面と分かる顔で、[余り開かれた両目ではなかったのでその表情などは私には不明だったが、別段恐ろしげというわけでもなく、普通にちょっとバスルームの様子を覗いた女がいたといった印象だった]。(私はそれに見覚え無かった)。 2012年1月31日


[前記“ガラス越しにみえた少年たち”から約3時間ほど後の夢である。前の記録に述べた後(当時)、私は何も食べずに再び寝床に入った。前に書いた通り、私のひとつのものにだけ私は注意を向けるとした(おそらくそれが特定の指に向けられた注意のように、夢見の自覚を起こす)]。私はペニスをひとつのものにするためにそこに向かった、私の両足などの部分の緊張がいったん解かれた、ものは馬のそれのように勃起した。しかし、それが硬く張ったままでは筋肉と神経が要るので(無理にいこうとすると消耗する)。私は必要以上にそこがはりきれないようにした。

35-1. 室内の一部に白い光が射したようなので(変だと思い)今一度みようとしたとき、室内の様子が違うのを見て、突然「夢だったのか!!」と私は思った。その先をみようとしたら(私)、その室内は全体に白くて、高い位置にあったのか、階段が下に続いていた。私はそこを下りていった、 35-2. 途中で直角に折れ曲がった階段の下で、 35-3. それは白いらせん階段になっていた。

35-4. [いったん光景がみえなくなった後、私はもう一度夢に戻ろうとした。それは目蓋を閉じたときに映るような動く紋様みたいなノイズパターン、(白っぽい、無背景の中に)みえたようだった]。

その前の“室内”の状況がほぼそのまま繰り返された。やはり夢だった。 35-5. 今度は室の先のある部分に(窓というよりは壁の一部にただ四角く開いたような隙間があって、床との間に、外界が狭くみえるような窮屈な印象で)古い町工場かガレージの入口みたいなものがその正面にみえた。その入口の上に特徴的な “桜の花”の簡略化されたシンボルマークがひとつあった。そのいくつかの花弁の意訳されたマークの中に、社名のように3つほどの漢字文字が並んでいたが、私がじっと見るたびに、それらの文字類は他の文字に変わっていた。 35-6. 一方、右側には赤い鉄工板の表面に簡略化されたハウスといったようなマークと、そのマークの右隣にアルファベットの“IM”と思われる文字が続いて直線的に板状に浮き出したような形だった(私が見下ろしたところでは、それは階下の左側からほぼ直角に出た鉄板のようなものに付けられたロゴマーク、建築関係会社のそれを思わせた)。

[そのとき私がいた“室内”は少し広いフロア(踊り場)といった程度の曖昧な印象で、私自身の白い印象だけだったのか、ほとんど何も識別できる材質感もなかった。(左側の小工場のマークに対して右側向かいに開いたところに赤茶色の鉄板製のような特徴的サイン)、視界の右横に近い私の背後に、上からの階段が床と接する間にいくつかのより広い段があり、そこに“高級な社員”が現れたかのように立っていた]。

35-7. 白髪混じりの長髪、きれいな目つきの男性がひとり、濃い青のビジネススーツとベストを着用したような姿だった。私はその人を私の元の勤め先の一社員だと思った。何年も以前の事だと思いながら「社の状況について確認しておきたかったんですが」と私は言った。するとその人は「わかりました(了承)」と答えた。しかし、同時に私はその外側の“看板”をもう一度読んでおきたかったので、その人から少し離れた。 35-8. “社員さん”は(私の左背後で)ちょうどそこに現れた少し背の低いひとりの黒いビジネススーツ姿の中年男と何か話し始めた。私は床下の端を覗き込むように(四角く狭くみえる光景の)“桜の花びら”マークの中の文字に注目した。[リアルタイムではそれらを視認できる漢字として読んだと私は思い込んでいたのだが、私が記憶しようとしたそのときの字面のひとつは、後で、その読みの音の“IDEI(イデイ)”とそれ合致しなかった]。 35-9. その3文字は変化して“発電”という2文字になった。[PCにそれ自体の入力文字がないので、私がそのままを描くには、“電”の部分が中国の省略式のような表記みたいに“雨”が付いていなかった]。 2012年1月31日


この前夜、私の“意識喪失”を防ごうとした(私自身のある“者たち”への心象などを私の代わりにここに置かない、と言った)。

私は連想などを排除した。私は“体外離脱”のために頭の中心にリラックスさせようとした。寝床に入ったとき私のものは勃起していた、私はひと皮むいたが射精まではしなかった。(気温が下がって涼しくなった割に)寝床のそばに小さな蚊がいて私の足などを刺したので痒かった。私の体をエタノールで消毒した後、蚊取り-線香4cm分程を点火して後、しばらく睡眠があったようだ。

36-1. E(昔の同窓生)がいた。私は学校施設か何かの古びた裏門みたいな所にひとりでいた。 36-2. 広々とした室内。そこに緑色のマウンテン・バイクをみて、 36-3. 私はすぐにそれに乗った。[昔私が持っていた自転車で、私がある晩Eのところに出掛けていたうちにそれは盗まれたように消えてしまった]。私はそれに乗って素の板張りのような室内を回ったり板壁の一部のわずかな段差の上をまっすぐに動いたりした。 36-3. ふと、室内に“引き戸”の上半分に紋様ガラスの入ったようなものがみえた。[その面は一般に擦りガラスではないがその一面の紋様によって向こう側がまっすぐに透けない]。 36-4. 黒い、何かの影がそこにあった。 36-5. これは夢なのだから、それは私自身の何かだ。私は私の左手を伸ばしてそのすべての指先をガラス面に付けるようにしてそれを通そうとしたが、 36-6. 触れたら案外リアルなガラス面の感触だった。それでも私はその向こう側のものを掴むためにこれらの指先をまっすぐに押し付けた。それらが“ガラス”に押し通り、 36-7. 私はその面自体を2つに裂いたかのようにその向こう側の何かを私の手に掴もうとした。[その瞬間は暗がりでのことのように、視覚的な絵ではなかった。私の手に掴まえたものは(姿は見えなかったが)ネズミか何かの生き物のように繰り返し前後に素早く動いた。実際、寝床のある室内のそばにネズミがいて動き回るような音が始終あった]。 36-8. それらの夢について後で記録にするためにメモを付けようと、私は室内のどこかにあるはずのケータイを探した。 36-9. 私が拾い上げたのはやや安っぽいメタリック塗装の古いPHS電話機の本体部分(本来フラップの液晶画面側であったはずの部分がまるごと取れてしまったかのように無かった)みたいな物だった。 2012年9月25日


38-1. (私は室内からその窓外をみた)。 38-2. 朝もやのかかったような町内の景色。 38-3. 私は室内にいた。 38-4. 私は普通に歩くように通路のような形のところにいて、 38-5. そこで“れい(霊)”という言葉が浮かんだ。 38-6. 私は“霊か、よし、幽霊をみよう”といってその通路の角を右に回った。 38-7. 少し薄ぼんやりとした中に、薄青い若い子の背中のようなものがみえた。 38-8. それは坊主頭の青年だった。 38-9. 私は両腕を彼の両肩において“どうしたいんだ?”と訊ねたが、 38-10. 私の両腕につかまれたような感覚が起こった。私は断られたと思った。 2012年10月28日


以上は私が` 夢見の実践 Stretching ’ウェブサイトに収録していた私の夢記録ファイル等から私自身がこのページに選択・再収録したものです。
( ここでは夢記録等-本編のみ,以前の各補記等については割り引きました。元ファイル等: dd_re_1.htm, dd_re_2.htm, dd_re_3.htm )。

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